戦争・軍事 |東ヨーロッパ

殺傷力ある破片とスローな破片



ボスニア南部、トレビノ戦線、1992年10月下旬。

セルビア軍の撃った122ミリ砲弾が30メートル先に着弾。30メートルとい
う近めの距離だと、殺傷力のあるスピードで飛んでくる破片は、着弾とほぼ同時
に飛び去ってしまっているので着弾を耳が確認してからすぐに起き上がって写真
を撮っても大丈夫だが、、スローに飛んでくる破片は、1〜2秒後に飛んでくる
こともあるので、要注意だ。このようにスローで飛んでくる破片は目視確認でき
るので、目で見てよけることはできる。

写真では、点のようにかすかに見える、これがスローな大きめの破片である。身
体に当たれば、それなりに痛いし怪我もする。この着弾では2個ほど私の足元に
転がってきたが、それは着弾から3秒以上あとだったとおもう。大きく放物線を
描いて飛んでくる破片の場合、飛翔時間は長く、意外と遠くまだ飛ぶケースもあ
る。別の戦線でのことだが、私の経験の中では、着弾地点なら200メートル離
れてるところまで破片が飛んできた例もあった。


写真の着弾が122ミリ砲弾だという判断は、セルビア軍砲兵隊の射撃を監視し
ていたクロアチア軍偵察部隊の報告による。122ミリ砲弾(榴弾砲)と、82
ミリ砲弾(迫撃砲)による射撃だったらしい。