戦争・軍事 |東ヨーロッパ

サラエボのミラー式光学監視秘密基地




ボスニア戦争中、サラエボ市街戦の最前線、グロバビッツァ地区に近いところの
廃墟の中に作ったカトケンの個人基地は、セルビア軍とボスニア軍の銃撃戦が始
まってしまうと、明るい時間帯には外へ出れなくなる。
だげど、どっちかの軍が侵攻してきた場合、気づかないで、部屋の中でクッキー
やチョコレートなんか食べてると危ないので、部屋の中から外の動きが見えるよ
うに、このように、鏡を何枚も立てて、部屋の奥からでも、広い範囲にわたって
外が監視できるようにしておいた。

このミラー式光学監視秘密基地は、なかなか使い勝手がよくて、その後、ブルチ
コ戦線でも一度作り、1995年のチェチェン戦争時には、グロズヌイ包囲戦の
中で、シャミールバサエフ部隊にも、教えてあげた。私がいないときに他の人が
ここに踏み込んだとしても、ここが、ミラー式光学監視秘密基地であることには
気づかない。廃墟の中にただ鏡が何枚かあるだけの光景である。
ある一点からのみ、鏡を通して、周辺状況を確認できる角度になっているのだ。

ただし、鏡で見える光景は、左右逆転していること、距離が遠く見えることに要
注意ね。