ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

名古屋駅界隈の狭路を大型定期バスが爆走するワケ 2



 空港アクセス路線バスは、公共性の極めて高い重要な交通媒体である。このような 
ケースには特別な交通規制をすることがある。例えば、首都高速環状線霞ヶ関出口の 
先の大蔵省上交差点は全方向とも右折禁止だが、環状線外回りからの路線バスに限り 
潮見坂方面に右折することができる。東名高速方面から東京駅に向かう路線バスへ便 
宜をはかっているのである。名古屋空港バスも同様の特例が採用されるかと思った 
が、それは許されなかった。笹島交差点と笹島北交差点が近すぎるため、名駅通北行 
きから笹島北での右折待機車両が笹島交差点に滞留する可能性があった。笹島交差点 
は全方向とも交通量は極めて多く、矢印信号による制御を行っている。滞留の可能性 
がある設定は許されないのである。因みに錦通西行きから笹島北交差点での左折も禁 
止である。広小路通西行きは笹島交差点で右折禁止になっている。つまり錦通西行き 
は、広小路通西行きの笹島交差点での右折車線のような設定になっている。
 
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  名鉄バスターミナルから
  名駅入口までの路線バスルート
 名駅入口へのアプローチは、さらに北に向かい桜通との名古屋駅交差点でUターン 
して名駅通り南行きから笹島北で左折する方法も考えられる。名古屋駅交差点は、 
「飛翔」という名称のモニュメント(見慣れているが、この名称は今回初めて知っ 
た。)を中心にしたロータリー形式になっている。どの方向からも容易にUターンで 
きる。ところが、このロータリーの交通渋滞はかなり厳しい。笹島北から名古屋駅交 
差点を経て笹島北に戻るのは600メートル程度だが、10分くらいかかってもおか 
しくない。空港まで30分以内で行くバスのたどるルートからは、なるべく不安要素 
を取り除かなければならない。

 そこで、奇抜なアイデアが出てきた。笹島交差点で右折させて、広小路通を東に向 
かい、最寄りの交差点で左折して錦通に至るルートである。ところが、適当な道路が 
ない。幅員の狭い地道だけで、しかも南行き一方通行である。しかし、ほかに手は無 
い。ここで、交通規制の特例を発令するのではなく、交通規制そのものを変えてしま 
った。一方通行の逆転である。
 
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 名古屋高速が開通する前の交通規制図(1987年の地図)
 広小路通と錦通を結ぶ隘路が南行き一方通行になっている。
 
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 名古屋高速が部分開通した直後の交通規制図(1988年の地図)
 広小路通と錦通を結ぶ隘路が南行き一方通行のままである。
 この時点では、名古屋高速は空港方面につながっていないので
 空港バスも高速道路を使用していない。
 
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 名古屋高速が開通した現在の交通規制図(2001年の地図)
 広小路通と錦通を結ぶ隘路が北行き一方通行に逆転している。
 2002年現在、空港バスが高速道路を使用して
 このルートをたどるようになって7年経った。
 この隘路に関わる事故の報告は聞いていない。
路線バスは、笹島交差点で右折して、広小路通東行きの1つ目の信号も名も無いT字 
路を左折して、大型定期バスが高頻度で通過するとは思えない隘路を進行する。50 
メートル先の西柳公園西交差点で右折して錦通東行きから名駅入口に至る。下広井町 
からはW字状のルートをたどるが、案外スムースである。先述のように路線バスの特 
例ではないので、一般車両も同じルートで名駅入口に至ることができる。名駅南地区 
から名古屋高速への知る人ぞ知る便利なアプローチルートである。もちろん案内板は 
立ててあるが、小型でわかりにくい。混乱を避けるために敢えてわかりにくくしてい 
るのだろうか※2。この地区に初見の方で、名駅南から名駅入口に迷わず到達できれ 
ば大したものだと思う。

※2 敢えてわかりにくくする
 名古屋市東区のナゴヤドーム(中日ドラゴンズのホームグラウンド)への最寄りの 
公共交通アクセスは、名古屋市営地下鉄名城線の「ナゴヤドーム前矢田」駅が便利と 
されている。ところが、この駅は案外遠い。しかも、後楽園のように大規模な駅では 
ないので、野球終了後には乗車まで通路で40分以上待つことがある。ところが、 
ドーム南側の近いところに路線バスの「萱場」停留所がある。過密ダイヤで、都心方 
面は栄、名古屋駅に直通である。しかも200円。地下鉄よりも安い。しかも短絡 
ルートで専用バスレーンを走るので時間も地下鉄とさほど変わらない。それにもかか 
わらず、ドーム内の案内板でも注意して見ないとこのバス停の存在には気づかない。 
バスは地元の足でありキャパシティの小さいバスに地元の方の乗り残しが生じないよ 
うにしなけれならないし、バス停までは狭い住宅地内の道路を歩かなければならな 
い。平静を保つための地元住民への配慮ということだろう。
当方は、このバスに毎日乗車している地元の人なので、野球終了後10分くらいです 
でにバスに乗車している。
 
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 広小路通から錦通へ抜ける隘路。
 広小路通りから隘路に左折する空港バス。
(2002年10月5日 著者撮影)
 
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  広小路通から錦通へ抜ける隘路全景。
 (2002年10月5日 著者撮影)

続く