ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

亀山連結線(鈴鹿川〜亀山南JCT)4



 亀山連結線の鈴鹿川以南の工事は、鈴鹿川右岸から名阪国道オーバークロス部まで 
はあまり進行していない。ここからゴルフ場裏山の土工区間を経て伊勢自動車道の接 
続部の直前までが最盛期である。今後は、伊勢自動車道の関TBを現状の両サイドに 
移動させて、本線中央部で亀山連結線の本体工事が進められる。
 
 亀山連結線の工事はおおむね順調で、予定通り2005年には開通すると考えられ 
る。この開通により東名阪自動車道の本線は伊勢自動車道に直通する。ところで、現 
状の交通量は東名阪自動車道と名阪国道の直通が圧倒的に多い。亀山ICの料金所は 
現在の鈴鹿TBの容量を上回ると思われるが、交通量の少ないルートが本線で、多い 
方が側線経由で料金所を通過することになる。

 下関JCTの構造に似ている。東名阪自動車道と名阪国道の直通交通は、名古屋と
大阪の直通交通なので、亀山東JCTから第二名神高速道路に移り、名阪国道の交通
量は現在よりも少なくなることを見越している。第二名神高速道路が予定通り開通す
ることが大前提だが、たとえ開通しても果たして予定通りに交通量の移行は実施され
るのだろうか。
 名阪国道を利用する理由が、「名阪国道は無料」という点に起因すれば、スムース 
な移行は難しいだろう。

 高速道路が単独で開通すると独自の料金設定が実施されることがある。つまり割高 
ということである。これが障壁になって交通量が予定通りに増えないことがある。名 
神高速道路の京都付近のバイパスとして建設された京滋BPは、名古屋方面から名神 
高速道路の京都南IC以南へのアクセスには圧倒的に便利である。

 距離も短いし、交通量が少ないので交通渋滞もない。それでもなかなか交通量は増
えなかった。これは、料金に起因していると思われる。京滋BPは単独で普通車が9
30円だった。例えば、名神高速道路の栗東ICから京都南ICと、瀬田東ICから
京滋BP経由で巨椋ICまでの料金は下記のようになる。

 名神直通  :1000円
 京滋BP経由:1280円(350円(名神高速)+930円(京滋BP))

 この280円の差のために名神直通を選択していたと思われる。ところが、200 
3年3月30日の京滋BP延長、第二京阪自動車道の部分開通により、京滋BPの料 
金は30%ほど安くなった。これは、今回の開通区間からさらに京都第二外環状道路 
経由で大山崎JCTにて名神高速道路と接続する見込みになったからである。瀬田東 
ICから大山崎JCTまでは名神高速道路と京滋BPの2ルートのどちらを経由して 
も料金は変わらなくなるということである。これまで割高な独自の料金体系だった京 
滋BPは、名神高速道路を同じ料金体系になる。

 第二名神高速道路の亀山東JCTから草津JCTの開通も同様にネットワークの一 
環になるため独自の料金は設定できない。(第二名神高速道路の当該区間の開通する 
ころまでに、伊勢湾岸自動車道が全通するので、東名高速道路の豊田JCTから名神 
高速道路の草津JCTまでは2ルートになる。本線料金所の設置が予定されていない 
ので、2ルートは同じ料金に設定しなければならない。)第二名神高速道路が独自の 
割高料金に設定されることはない。しかし、これは名神高速道路の料金と同一になる 
のだから、名阪国道を無料だから利用する交通の移行には関係ない。
 
 当方は高速道路の料金は高いとは考えていない。これほど保守が行き届いた高速道 
路は世界に例がないからである。しかし、あまりにも割高で不公平だと、「敢えて交 
通量を抑えるために設定したのだろうか」と不合理な意図を感じる。通行料金は開通 
後の交通量を左右する重要な要因なので慎重に設定してほしい。また、第二名神高速 
道路への移行がスムースに進んでも名阪国道の交通量は交通容量を上回ると考えられ 
るので、思い切った線形改良を含む大規模な保守を検討してほしい。