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海外メディアの"靖国神社"報道 5

(報告:常岡千恵子)


  それでは、日本ではあまり報道されない、台湾の人たちの反日感情を覗
いてみよう。

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『ザ・チャイナ・ポスト』(台湾)   2005年6月20日付
     −政府は先住民の魂奪回を助けなければならない
  昨日、東京から帰国した先住民国会議員カオ・チン・スーメイが、台湾
政府は、靖国神社に祭られた親族の霊を奪回しようとした、彼女と53人
の先住民を助けなかった、と記者会見で述べた。

 「私たちの政府は、日本に立ち向かう、勇敢な政府だろうと考えていまし
た。ところが、靖国に行った私たちのために、何もしませんでした」。

  靖国神社には、第二次世界大戦で死亡した数百人の高砂族が祭られてい
る。

  先住民たちは、靖国神社で、亡くなった先祖の霊を祖国に呼び戻す伝統
儀式を行おうとしたが、日本の警察に引き止められた。
  彼らは、自分達の先祖は殺人者と一緒に称えられるべきでない、と信じ
ている。

  カオ・チンは、「(台湾)政府は、日本に抑圧されてきた先住民や漁師
や農民を助けるべきです」と語った。

  台湾の漁師たちは、日本と台湾の排他的経済水域が重なる海域から、締
め出されている。
  伝統的な漁場で操業している多くの(台湾の)漁船が捕らえられ、罰金
を科されてきた。

  彼女はまた、韓国の廬大統領は日本の小泉首相に勇敢に立ち向かい、彼
の靖国神社参拝に抗議した、と述べた。

  カオ・チンら先住民は、小泉首相の靖国神社参拝を違憲として、大阪高
裁に控訴している。

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  日本政府や日本の大手メディアにアプローチする台湾人は、米政府同様、
日本に何らかの下心を持っている人たちが多い。

 そうなると、もちろん彼らは日本絶賛を繰り返して、ゴマをするわけだ
が、元来、外国のお友達が少ない日本の為政者やエリート・メディアは、
彼らの温かい言葉に、感涙にむせんでしまうのであろう。

続く