インフラ海外拠点インドネシア | 南の島

インドネシア・四方山話 <7>

NEWS



 アメリカの空爆開始以来、TVニュースでは 「世界最大のイスラム国家・インドネシア、
ジャカルタでは、、、」 と、必ず「世界最大のイスラム国家」と前置きがつけられて
ニュースが放送されている。

 ジャカルタのデモの映像が流され、”ムスリムとしていつでもジハードに参加する”と
インタビュアに答えているインドネシア人を何度となくTVで見た。
 勇ましいことこの上ないのだけれど、デモの最中、高揚した空気、もちろんイスラム教徒
は同じイスラムのジハードを当然としているのだろうが、ニュースを見ていて
「コレは、勇敢さを誇示したゲンシ=(見栄)じゃないかな」と私は感じた。
インドネシアには日本と同じように、ゲンシ(見栄)というのがある。
(万国共通だとも思うが)
いわゆる、「本音」と「たてまえ」の「たてまえ」だ。
例えば、騒音とは無縁の小さな島でも、散歩していると数メートル先から
大音量で、ロックやポップス、TVの音が聞こえてくる。この家は耳の遠い
老人でもいるのか、それともエネルギーの有り余っている若者が
聞きふけっているのか。

これは、「うちには、ステレオがあるよ。TVを持っているよ。」と周りに
誇示しているそうだ。見栄っぱり。
インドネシアのイスラムがジハードに参加するのだろうか??
同じイスラムでも、東南アジアと中東ではかなり違うと思う。
インドネシア人は他の東南アジア諸国同様、とても家族・親族を大切にする。
東南アジア人気質とでもいうのだろうか、相互扶助の精神が彼らの中には
しみついている。
その「気のおけない仲」というのが、ときにプライバシーのなさにも繋がるが、
とにかく人同志の境が低い。
何でも自分のことのように分けあたえてくれるし、いつも心がオープン状態の
人が多いと思う。
あの熱帯の気候。作ろうとすれば、年に三毛作もできる稲作。果実だって、
苗を植えればニョキニョキと育ち、放っておいても実をつけてくれる。


そんな気候の中で何百年と、のびやかに暮らしてきた人たちだ。
砂漠の民とは根本的に違うのだ。
インドネシアンが行ったところで戦えるのかも私には疑問だ。
 
News、−−−あたらしいこと。通常とはちがうこと。
このニュースだけを見て通常のインドネシアのイメージをとりちがえないでほしい。

続く