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戦車兵神博行の自衛隊チェック81

(素晴らしい部隊とは)


『203ミリ榴弾砲(20榴)』


 真駒内駐屯地では常設展示をしていた61戦車や戦闘機、軽装甲機動車の試作
車を廃棄処分して過去の遺産を簡単に捨てる愚かな行為をする部隊もある中、こ
の北千歳駐屯地は素晴らしい試みをしていた。
特科団で過去に使用していた火砲を収集し『火砲展示場』を完成させていたの
だ、去年5月に完成したばかり。
『155ミリ加農砲(15加)』


 歴史と伝統を継承するために作られた火砲展示場、長い間演練し整備して来た
懐かしい砲をきちんと整備し保存するなんて『偉い!』、砲兵魂を見せてもらっ
た、敬意と拍手を送るパチパチ。
 装備品を管理替えしてしまうと内地のどこかの部隊で使っていたのかも知れな
いが、再びこの地へ戻ることは中々なかっただろう。
 この場所は血と汗を流し訓練してきた砲を大切に思う心が伝わるね。
昔は珍しくなかった装備も時が経ち少しづつ退役して行くともう見ることも無く
なる、まして保存する気がなければ残らない。
『105ミリ砲』


 駐屯部隊と関係の無い装備を展示するより、駐屯地に関わった装備を展示する
のが良いに決まっている。
『あの大砲懐かしいな、今は見れないな』なんて言えば『土浦の武器学校に行け
ば見れるよ』なんて答えは無用なのである。
 本来あるべき場所にあるのが良い、『俺の頃はこれだった』と懐かしそうに砲
の前で語るOBがたくさん居た、本当に素晴らしい展示場だ。
『30型ロケット?』


 砲について説明したい所だが勉強不足でごめんなさい。
203ミリ榴弾砲が展示してあったので思い出を書くことにする。
中学生の頃上富良野駐屯地に見学に行った、ここには第一特科団隷下の4群があ
り当時203ミリ榴弾砲が装備されていた、朝鮮戦争で米軍が使っていた大砲と
の説明を受けた。

 そんな古い大砲を使っても大丈夫なのか?と思ったのを覚えている。
大事に整備しながら愛着を持って演練してきたのだろう。
 自衛隊に入隊して戦車部隊に配属になって驚いた、第二次世界大戦で使用され
ていたグリースガン(11,4ミリ短機関銃)AタイプBタイプ両方あった、戦
時中米軍が缶詰工場で作った機関銃と聞かされ驚いたが故障も多かった、今でも
使用しているから驚きだ、中国の軍事博物館で朝鮮戦争の戦利品としてこの短機
関銃が展示してあった、骨董兵器の多いのも自衛隊の現実なのかも知れない。

 火砲展示場を作るのに大変な苦労されたのでしょう、計画が作られ完成するの
に4年もかかった、歴代駐屯地司令や関係者の御尽力により歴史と伝統を継承す
る火砲展示場が整備完成したのは自衛隊にとっても良い見本だと思います、これ
からもどうぞこの良き伝統を継承して下さい。


以下、火砲展示場に敬意を表して


続く