ヒマヒマ検察庁で無実の主張

検察庁で無実の主張。日本の法治国家・実地体験 6



 2002年8月27日、錦糸町の東京区検察庁内警視庁交通部交通捜査課墨田
分室へ出頭した。調室での待ち時間は、約12分。前回と同様に、調査官と1対
1で喋る席に呼ばれた。免許証を提出して本人確認をし、スピード違反に対して
不服であることを確認される。
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まず、ここの窓口から始まる。
「何キロくらい出ていたと思いますか?」
「40キロくらいは出ていたかもしれないと思います。幹線道路だったので、30キ
ロを守って走るのは無理があったと思います」

などのやり取りをしてゆくが、前回の調査官のように挑発的な態度ではなく、こ
の日の調査官は、
「まあ、メーターばかり見て走ってるわけではないですしね。えーーと、白バイ
かな、ではなくて、コウカですね」と。

コウカとは、公衆パトカーの略称で、通称・覆面パトカーのことらしい。


本裁判へ進む意志を確認すると、
「では、その旨の供述書を作成して、もう一度調査してもらうために、書類を第
5交通機動隊に戻します」とのことだ。
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調室待合室の天井。
青い衝立の向こう側に調査官ブースがある。
ブースの番号が見える。
供述書の内容で、「52キロも出していない。40キロくらいだと思う」と点は
書かれたが、
「50ccの制限速度30キロに異議あり」については書いてもらえなかった。
その点を催促してみると
「それは、本裁判の場で言ったほうがいいと思います。ここに、そのことを書く
と、そういう意志をもってわざとスピード違反をしたと解釈されて、不利になり
ますから、供述書からはあえて削除しました」と。

「書き加えてもいいですよ」とのことだったが、今回の調査官は、前回の人に比
べると、非常に穏やかでイイ感じの態度だったので、削除とで同意した。


次は、霞ヶ関の検察庁から呼び出しがくるとのことなので、「おおよそ、何ヶ月
くらいあとですか?」と訊くと「わからないんですよ。こういう書類がすごくた
くさんありますから」とのことだった。ということは、2年弱前の前回の件も、
まだ、呼び出しの可能性が残ってるのかもしれない。
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待合室から調査官のいるブースへ。
左側が各ブースごとに調査官のデスクになっていて、
ここの指定された番号のブースに入る。
待ち時間を含めて、調室で費やした時間は、約20分間だった。

調査官は、高圧的でもなく説教するわけでもなく、こちらの言い分を受け入れて
くれた。民主主義国家の日本、法律を変える権利は国民の手にある。権利がある
のに行使しないということは、認めたことになる。不服があれば最後まで信念を
通すことは、主権者である国民の義務となる。いいかげんなところで妥協して不
服だけを言うようなことがないように。調査官は、怖い人ではないので、しっか
りと義務を果たしに出頭しよう。


さて、霞ヶ関からの呼び出しはくるのだろうか?
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