ヒマヒマヒマヒマモード

冷凍倉庫炎上



ヘリコプターがいっぱい。
ずっと旋回しているぞ。
1機が暗雲に突っ込んでいく。
	  
しかし。これは、ゴジラの撮影現場ではありません。
2003年2月15日。土曜日の朝10時すぎ、歩いていたら変な臭いがして
いきなり黒煙が噴出してきた。

風がないので、煙はその場にとどまったまま、生き物のようにモコモコと動き続けている。
廃業して取り壊し直前の川崎市の冷凍倉庫で火災が発生したのだ。
いかにも毒のありそうな、濃く厚い黒煙が立ち込める。
煙が濃厚すぎて、火災現場が見えないくらいだ。

「有毒ガスが発生する可能性があるので窓を閉めてください」
そんなこと言われなくたって、マスクしてても十分臭いぞ。
現場では、時々大音響とともに爆発が起こっていた。
倉庫から流れる煙の下はマンションだ。
駐車場に止まっている白い車は、持ち主に連絡がつかなかったようで
避難しないまま取り残されている。
1時間たってもまだ火は収まらず、道を隔てたビルにも煙が襲いかかっている。
出火1時間後。やっと、ハシゴ車が到着した。
その頃には、地上の報道陣も勢ぞろい。それに比べると空中ヘリ軍団は10:30頃には
ブンブン飛び回ってたんだから、出動が早いね。
 
もちろん、野次馬もたくさん。
「みなさんが立ち止まっても火は消えません!消防隊員が駆けずり回りますから
黄色いテープの内側に入らないでください!」
ハシゴ上からの放水は威力絶大で、みるみる煙が小さくなっていく。
真っ黒な雲が薄くなって、太陽が見えてきた。
ヘリコプターの轟音は、13時ごろになって、やっと、止んだ。