ヒマヒマヒマヒマモード

春先の札幌 雪割りの巻

(写真/文:神博行)


 今年(2009年)の札幌は雪は少なく早々と積雪は無くなった。しかし4月
末には大雪が降り油断した北海道民を困惑させた。春先の風物詩として「雪割
り」がある。
 7才の少女ゆきえちゃんが雪割りをしている。この棒(北海道弁では「ぼっ
こ」)は雪割りのための棒だ。雪割りと言っても地面に凍り付いた雪が解けて凍
りついた「氷となった雪」と表現した方が良いかも知れない。この雪を割ってや
ると雪解けが進むのだ。
 この棒は中間から上を上に持ち上げられるようになり、手を離すとそれが下に
落ち、その衝撃で雪が割れるという仕組みだ。この雪割りの棒はどちらかと言う
とと非力な老人が、ゆきえちゃんのような幼い者が扱うような棒であろうと思う。
ゆきえちゃんは楽しみながら雪を割っていたが途中から大きく雪を割るのに没頭
してしまい仕事にならなくなった。そこで自衛隊の戦車で言う十字鍬(じゅうじ
しゅう)、一般で言う「ツルハシ」を使って一分もしない内に全てたたき割って
しまった。翌日には雪は溶けて無くなっていた。