ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

枝線が本線であるかのような構造(東北)6




◆図J5
青森JCTの線形、添付写真撮影位置、方向別交通量。

◆写真11
青森JCT(青森県青森市)
東北道下り線(青森IC方向)から青森道アンダークロス部をのぞむ。
(2005年7月18日、著者撮影。)

◆写真12
青森JCT(青森県青森市)
青森道西行き(青森中央方向)から東北道合流部をのぞむ。
(2005年7月19日、著者撮影。)
 東北道の青森IC付近が開通したのは1979年9月27日である。大鰐弘前
IC から青森ICまでの35.8キロで、このときは大鰐弘前IC以南が未開
通だった。 それから24年後の2003年9月28日に青森道が青森東ICま
で開通して青森J CTが新設された。このとき、東北道弘前方向と青森道方向
が本線になるように線形 改良されたのだ。つまり、開通当初から24年間は青
森ICまでが4車線の本線だった。

 青森道が暫定2車線対面通行構造なので、青森JCTでは第1レーンが青森
IC方 向、第2レーンが青森道方向で分岐する。ただし、青森道はあくまでも
暫定構造なの で、片側2車線分の本線用地を確保している。構造上は4車線の
本線が青森道に直通 し、1車線ずつの分岐線が青森IC連絡になる。ところ
で、青森ICまでは元々4車 線だったので、青森JCT付近以外は青森TB
(本線料金所)を含み国道7号との接 続地点まで4車線である。青森IC方向
から南進すると青森JCTで1車線に絞ら れ、これまでは平面を直進していた
が、S字状の隘路を経て青森道のアンダークロス しなければならない。(◆写真
11を参照。)

 この線形変更は、やや道路管理側の青森道へのシフトを促進する意図が感じら
れ る。青森道は青森中央IC、青森東ICまで開通している。青森市中心部、
東部へは 確かに便利である。しかし、青森ICから国道7号青森環状BP(バ
イパス)を経て これらの地区に向かってもそれほど時間のロスにはならない。
高速区間が長くなれば 通行料金は高くなるので、時間と料金を天秤にかけれ
ば、青森道に入るのが常に得策 とは言い切れないだろう。
 交通量は、青森道直通が63%である。(◆図J5を参照。)
 思惑通りに交通シフトが行われているということか?

続く